伊勢民主診療所 所長就任のご挨拶

【伊勢地域ニュース2020.6月号より】 

 

荒木潤先生 プロフィール

1975年生まれ 2000年兵庫医科大学医学部卒業

伊勢赤十字病院 肝臓内科副部長を経て、

2020年 伊勢民主診療所 所長に就任

 このたび伊勢民主診療所で勤めさせて頂くこととなりました荒木潤です。 約13年間伊勢赤十字病院で主に肝疾患の診療を行っていました。このまま定年まで日赤で勤めるのかな?もうすぐ日赤内科部長だな、などと考えておりましたが突然診療所で働きませんか?とお声をかけて頂きました。 

 正直非常に迷いました。自分が医師として何をしたいのか?何を目標とするのか?見つめ直す機会をいただきました。小学生の卒業文集には「プロゴルファー」か「医師」と書いてありました。「プロゴルファー」についてはAON(青木功 尾崎将司 中島常幸)の時代でした。毎週日曜日に放映されるゴルフ番組を見てカッコよさを感じたのだと思います。「医師」、これはブラックジャックです。ブラックジャックには悪さ・カッコよさの裏に必ず優しさがあるのです。この優しさに惹かれたのだと思います。僕らの時代は医学部在学中に、何科を専門としていくか決めなくてはいけませんでした。もちろんメスを持つ外科医のカッコよさにも憧れましたが「人に優しく」を最優先にし、なおかつ長く人とお付き合いできる内科医を目指しここまでやってきました。

 医療は何よりも「患者さん第一」です。患者さんが何を望まれているのか、何に困っているのかしっかり向き合うことが大切です。伊勢民主診療所のスタッフさんはみんな患者さんたちとの距離がとても近く、「患者さん第一」に考えておられ、「人に優しく」を実践していると感じました。ここで働かせてもらえれば、僕も人としてさらに成長させてもらえると思い赴任を決断しました(日本だけでなく世界が「コロナ禍」の大変な時期ですが頑張ります)。

 みなさんは長いことお付き合いのあった堀内先生、内山先生から担当の医者が代わるわけです。淋しさや不安を感じているのではないのでしょうか?(辞められるわけではありませんので、先生方にもいつでもお会い頂けるのですが)。初対面の人と会うのはすごく緊張しますし、みなさんは僕がどんな「ひと」なのか?とご心配されているかもしれません。もちろん同じように僕もみなさんがどのような「ひと」なんだろうってドキドキします(病気のことは堀内先生や内山先生のカルテを拝見させて頂きましたので十分存じ上げています、ご心配なく)。

 まずみなさんにお伝えしたいのは「遠慮は不要」ってことです。初対面から「聞きたいこと」「心配なこと」「趣味のこと」なんでもお話してください。お話したらきっと仲良くなれます、「あんた」なんて呼ばれたら結構嬉しいです(「あんた」という言葉には親しさを感じます)。病院に来られる患者さんの悩みの多くは医師や看護師、スタッフとお話するだけでも解決しちゃいます。患者さんの多くが僕の人生の先輩で、「たくさんの経験や知識」をお持ちだと思います。何でも気軽にお話頂きまだまだ人生経験の少ない僕に「たくさんの経験や知識」を教えていただけたら嬉しいです。

 最後にまだまだ若輩者の僕ですが、みなさんの健康維持を目指し精一杯頑張りますので末永くお付き合いをよろしくお願いいたします。

(文・伊勢民主診療所所長 荒木 潤)

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