津地域委員会ニュース きずな 2021年6月号
今年は戦後76年になります。当時を知る人が年々少なくなっていく中、戦争の現実と平和の尊さを次世代に伝えていくことが課題になっています。そこで、今回からシリーズで津の戦争遺跡をお伝えしていきます。地域に残る戦争遺跡を通じて戦争の記憶をたどりまがら、あらためて戦争の悲劇さや平和の尊さを次世代に伝えていきましょう。
①生き残った大銀杏(西丸之内)
NHK津放送局の南西に道路拡張で道路にはみ出したままになっている大銀杏があります。津幡の武家屋敷にあったもので、現在の樹齢推定は460年度ほどといわれています。1945年7月の空襲で、この一帯は爆弾と焼夷弾出焼野原になって、大銀杏も丸焼けになりました。戦争が終わって、翌年絶望視されていた銀杏に青い芽がふいてきて、周囲の人たちに大きな希望を与えました。
戦後、道路拡張で車道にはみ出した大銀杏は一時切られることになりましたが、住民の声で残されました。
戦災・人災の危機を超えて「生き残った大銀杏」として今は津市最大の大木として生えています。
近くに行かれた際には、ぜひ一度ご覧になってみてください。
参照 三重の戦争遺跡 三重県歴史教育者協議会 (2006年)発行