【伊勢地域ニュース2020.7月号より】
6月20日(土)に診療所建設を考える会として、職員・組合員合わせて21人の参加がありました。建設当時の活動やその想いを受け、今後の流れを確認しました。
「伊勢民主診療所」は組合員さんの願いから生まれた医療機関
1973年、「誰もが、いつでも、安心して利用できる医療機関をつくりたい」と4人の発起人から、伊勢民主診療所建設に向けての活動が始まりました。今回は発起人の一人である、鈴木睦様(82歳)から当時の資料をもとに、建設に至った想いや経緯をお伺いしました。
当時は気軽に病院へ行けず市販薬で辛抱しているような環境で、患者の立場になって、納得のいくまで相談に乗ってくれる病院ができることは地域住民の願いでもありました。
診療所の建設はおろか、医療生協の姿や形がない中での活動は、大変なご苦労があったようです。近所の人の家に通い、生協加入や出資のお願いをしていく訳ですが、中には「顔も見たくない」「見飽きた」という方もいたのではないかと鈴木さんはお話されていました。
次第に集まる賛同者と共に、「老人・幼児・婦人、障がい者やすべての患者、組合員と職員が使い良い診療所をつくるため」組合員が建設について知恵や意見を出し合いました。そして2年の活動を経て、1975年「伊勢度会医療生活協同組合」は306人の組合員により誕生し、念願の伊勢民主診療所の開所となりました。鈴木様のお話を受け、地域住民の想いの詰まった診療所を変わらず受け継いでいくことの使命を再認識させていただきました。
新築移転へ向けての「はじめの一歩」を踏み出しました
内山先生、堀内先生、そして6月には新たに所長として荒木先生をお迎えし、築45年目となる診療所は新築移転を目指します。地域で暮らす皆様と一緒に計画していきたいと思いますので、建設に関するご意見をぜひお寄せ下さい。建設に関する情報は、今後もお伝えします。
新築移転に関する現段階の計画について
・診療所は現在の場所での建て替えではなく、新築移転を予定
(医療機関ゆえに、仮住まいをもっての営業は厳しいため)
・診療所だけでなく組織部、まごのて、ちからもち、ほのぼのも一緒に移転する
・現在、移転できる土地を探している段階
【希望】現診療所から離れすぎず、今より大きな道路沿いが理想
玄関前に駐車場、組合員活動の部屋を持ちたい為、土地の面積は最低300坪